「マーダーズ」長浦京著
「マーダーズ」長浦京著
商社マンの清春は、夜道でストーカーに襲われた女性に助けを求められる。女は以前に合コンで知り合った玲美だった。玲美に頼まれ、清春は警察に彼女と交際中だと証言。入院した玲美は見舞いに来た清春に、真名美の話を始める。
清春と同じ小学校に通っていた真名美は卒業直前に他殺体で見つかった。清春の証言で大石という男が容疑者に浮上したが、アリバイがあり、事件は未解決のままだ。玲美は、清春が大石と彼のアリバイを証言した友人を自然死に見せかけ殺害したことを知っていた。玲美は19年前のある事件の真相を明らかにすれば、殺人のことは公にしないと清春を脅迫する。そんな中、警視庁刑事の敦子が清春に接触してきた。彼女も玲美に脅されたらしい。
十字架を背負う男女が、玲美に操られ悪を裁くために動く長編犯罪小説。
(講談社 1045円)