「列車トイレの世界」清水洽著
「列車トイレの世界」清水洽著
列車のトイレの汚物処理にはさまざまな方法がある。直接排出式は汚物を洗浄水とともに排出する方式で、現在日本では使われていない。
昭和30年代の特急こだまや寝台特急ブルートレインなどで使われていたのが粉砕式(消毒式)。便器から流れ出した汚物を粉砕して消毒液と混ぜていったんタンクにため、消毒効果が完了してから外部に排出する。
初期の新幹線では床下のタンクにためて基地で排出する貯留式だった。
ほかに循環式、真空式、燃焼式などがあり、現在では循環式か真空式が使われている。
列車トイレの歴史や海外の列車トイレ事情を紹介する一冊。 (丸善出版 1980円)