「ぼくの世界博物誌」日髙敏隆著

公開日: 更新日:

「ぼくの世界博物誌」日髙敏隆著

 仕事や学会で世界中を訪ね歩いてきた動物行動学者による名エッセー集。

 氏が生まれて初めて海外に行ったのは1964年夏。行き先はフランスで日仏技術交流留学研修生としてであった。アメンボのような水面にすむ昆虫の研究をしているボードワン教授の厚意で教授の家にホームステイ。おかげでパリの名所はほとんど見なかったがフランス人の生活をかなり知ることができたと、ボードワン家で食べた忘れられぬ朝食の味や夕食時のテーブルマナーを回顧。

 ほかにも熱帯の動物調査で滞在したマレーシア・サバ州の州都コタキナバルの、車内でニワトリが走り回るミニバスや、トランジットで足止めされたソ連時代のモスクワでの悪夢のような一夜など。

 世界各地での体験や感じたことを動物行動学者ならではの視点でつづる。

(集英社 858円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    無教養キムタクまたも露呈…ラジオで「故・西田敏行さんは虹の橋を渡った」と発言し物議

  2. 2

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  3. 3

    吉川ひなのだけじゃない! カネ、洗脳…芸能界“毒親”伝説

  4. 4

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  5. 5

    竹内結子さん急死 ロケ現場で訃報を聞いたキムタクの慟哭

  1. 6

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 7

    木村拓哉"失言3連発"で「地上波から消滅」危機…スポンサーがヒヤヒヤする危なっかしい言動

  3. 8

    Rソックス3A上沢直之に巨人が食いつく…本人はメジャー挑戦続行を明言せず

  4. 9

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 10

    立花孝志氏『家から出てこいよ』演説にソックリと指摘…大阪市長時代の橋下徹氏「TM演説」の中身と顛末