「詭弁社会」山崎雅弘著

公開日: 更新日:

「詭弁社会」山崎雅弘著

 国会で、議員たちが毎日口にする「お答え/説明を控えさせていただく」「丁寧に説明する」「誤解を与えたのならおわびする」などの聞き飽きた言葉の数々。これらはすべて、相手を欺くために使われる論理の詐術「詭弁」だと著者は指摘する。

 人間の論理的思考に入り込み、判断を狂わせる詭弁は、目に見えず、その存在に気づかれにくいウイルスにも似ている。政治家や社会的影響力を持つ人物が意識的に、あるいは無自覚に詭弁を吐いて社会に広めているとき、それに気づいて対処しなければ社会全体が「詭弁に乗っ取られた状態」になってしまうという。

 安倍政権以降、代々の政府が繰り広げてきたひとつひとつの詭弁を分析、検証。国家の行方や国民の安全さえ脅かすそのおかしさの正体と構造を解説した警世の書。 (祥伝社 1023円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動