「千年たっても変わらない 人間の本質」山口仲美著
「千年たっても変わらない 人間の本質」山口仲美著
古典文学には、現代にも通用する知恵や勇気が詰まっている。本書は、誰もが知る平安文学の名作に、そんな生きるための秘訣を学ぶ古典入門書。
絵本で知られる「かぐや姫」の話のルーツは、1000年以上も前の平安初期に作られた「竹取物語」。誰もが知る物語だが、原文を読むとかぐや姫のイメージが変わるという。原文では、かぐや姫は相手の失敗を見ては喜び、相手が成功しそうになると競争心を丸出しにしたり、相手が有利になるとふてくされるなど性格が悪く描かれているのだ。
さらにかぐや姫が実は罪人で、罪を償うために月から人間界に送られたと描かれている。そんな物語を読み解き、現代人への教訓を導き出す。
ほかにも、伊勢物語や蜻蛉日記など、12の物語から人間の真実を学ぶ。 (幻冬舎 1100円)