「地球は生きている」巽好幸著
「地球は生きている」巽好幸著
地球の中には溶けたマグマが詰まっていると教わった人も多いと思うが、それは間違いだとマグマ学者の著者は指摘する。
もし、地下にマグマが詰まっていたら、地表はもっと熱く、水分が蒸発して海も川も存在せず、もちろん人類も存在していないという。地球の中はほとんどが固体だが、ただ固体といっても「流れている」のがポイント。
5000度を超える高温状態の地球の中では、表層との温度差を解消するために対流現象が起こっており、この対流こそが地震や火山の活動、そればかりか地球が進化してきた大きな原因のひとつだという。
地球、そして地球上で最も活動的な変動帯に位置する日本列島の成り立ちから、地震や火山の仕組みまで、やさしく解説してくれる科学講義。 (KADOKAWA 1166円)