「ずっと幸せなら本なんて読まなかった」三宅香帆著
「ずっと幸せなら本なんて読まなかった」三宅香帆著
本は楽しさだけでなく「悩みについて答えに近いヒントをくれるものでもある」と著者。自身も悩みや葛藤を抱えるたび、解決しようのない苦しみを感じるたび、しんどいなと思うたび、本を開き、答えを得てきたという。そんな著者のセレクトによる「人生お助け処方本」を紹介するブックガイドエッセー。
たとえば、「怒られた日の夜に読む本」として紹介されるのは小説「夏が僕を抱く」(豊島ミホ著)。この本は、青春時代に感じた無数の感情がさらっと描かれており、ああこういう感情を昔は持っていたなという懐かしさや既視感、そして切なさが、今の自分を慰めてくれると語る。
ほかにも「死にたいとき」や「風呂に入りたくないとき」など、それぞれのシチュエーションに合わせて33冊を「処方」。
(幻冬舎 1100円)