楽しそうな姿が羨ましく…小痴楽「親父みたいになりたい」
「親父の後を継ぎたいと思ったことはないですが、親父みたいになりたいとは思ってました。だって、毎日夜遊びして、有名な芸能人やプロ野球選手、お相撲さんと麻雀したりゴルフをしたり、楽しそうにしてる。子供から見ても羨ましいでしょう」
それは痴楽の人柄が愛されて人脈が広かったわけで、落語家の中でも特別な存在だったのだ。とにかく気前がよくて、面倒見のいい男だった。
「でも、家族は困るんですよね。外で金を使いすぎるんで家の中は火の車。なにせ子供たちの貯金箱を割って、中のお金を持って麻雀しに行っちゃうような父親でしたから」
父親に、「落語家になりたい」と言い出す勇気がない。まず母親に相談したという。
「母ちゃんは、『時期を見て話すから』と言いました。2005年、高校1年の3学期、ようやく親父に話してくれたんです。最初は『フン』と相手にしてもらえなかった。『おまえなんかにつとまるか』てなもんです。そこで、『弟子にしてくれとは言わないけど、どうやったらなれるのか教えてくれ』と頼みました」