松本人志はこのままテレビから消える覚悟か…抗議・反撃が弱い理由もそこにある
前号のA子のように、「松本さんは『俺の子どもを産めや』と呪文のように唱えてきて、それでも拒否していると大声で『なぁ!産めへんのか!』と。恐怖で震えている私を見て、ますます興奮しているようでした」というおぞましい体験はなかったようだが、取り巻きたちに集めさせた女性たちを「性的玩具」のように扱う“狂宴”はいつでもどこでも繰り広げられていたと文春は報じている。
松本は、こうした告発はすべて「事実無根」だと争うのか。そうした事実があったことは認めるが、女性たちとも合意のうえでのことで、文春の記事が名誉毀損に当たると訴えるのだろうか。
不思議なのは、松本は、文春の記事を一切無視することも、吉本の息のかかった記者たちを集めて会見を開くこともできたのに、なぜそうしなかったのだろう。
私は、松本の一見優柔不断な行動の中に、現在の愚劣きわまるお笑い番組への諦念と、そこから決別する覚悟を見ている。 (文中敬称略)
(元木昌彦/「週刊現代」「フライデー」元編集長)