患者数は20年で10倍 「摂食障害」は死につながる重大病

公開日: 更新日:

 頭の中は食べることでいっぱい。明日こそ普通に生活しようとしてもできない。だれにも本当のことが言えなくて苦しい。食べた後は自分が嫌になる――。摂食障害を患う10代女の子の告白だ。

 全国の医療施設を対象にした疫学調査(1998年・厚労省)では、摂食障害の患者数は約2万3000人で、80年からの約20年間で10倍増加した。今も患者数は増え続けているが、専門的な知識を持って治療にあたる医師が少ない。

 摂食障害はほとんどが10~20代で発症する。男女比でみると、女性の割合が圧倒的だ。症状によって「神経性過食症(過食症)」「神経性無食欲症(拒食症)」「過食性障害」の3つに分類される。ただし、「それぞれをいったりきたりしている患者も多い」と話すのは、心療内科、精神科、神経内科の3つの専門医の資格を持つ自由が丘高木クリニック・高木洲一郎院長だ。

「発症のきっかけはダイエットで、背景には社会、文化、家族、個人といった要因が複雑に絡み合っています。いったんやせ始めるとホルモンの分泌、血糖、骨粗鬆症などさまざまな弊害が出て負のサーキットができてしまう」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    僕がプロ野球歴代3位「年間147打点」を叩き出した舞台裏…満塁打率6割、走者なしだと.225

  2. 2

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  3. 3

    “玉の輿”大江麻理子アナに嫉妬の嵐「バラエティーに専念を」

  4. 4

    巨人「先発6番目」争いが若手5人で熾烈!抜け出すのは恐らく…“魔改造コーチ”も太鼓判

  5. 5

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  1. 6

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 7

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  3. 8

    【独自】フジテレビ“セクハラ横行”のヤバイ実態が社内調査で判明…「性的関係迫る」16%

  4. 9

    大江麻理子アナはテレ東辞めても経済的にはへっちゃら?「夫婦で資産100億円」の超セレブ生活

  5. 10

    裏金のキーマンに「出てくるな」と旧安倍派幹部が“脅し鬼電”…参考人招致ドタキャンに自民内部からも異論噴出