著者のコラム一覧
青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

米国で論文 爪噛みや指しゃぶりに「アトピー予防効果」?

公開日: 更新日:

「衛生仮説」なる言葉をご存じでしょうか? 乳幼児期の衛生環境が免疫機能に影響を及ぼし、アトピーやぜんそく、花粉症などアレルギー性疾患の発症に影響を与えるのではないか、という仮説のことです。

 乳幼児によくみられる「指しゃぶり」は決して衛生的には見えません。手指にはさまざまな細菌が付着しており、それを口腔内に入れるわけですから、細菌をなめているようなものです。指しゃぶりになんとなく悪いイメージを持たれる方も多いかと思います。

 しかし、指しゃぶりをやめさせることが必ずしも健康的であるかというと、これもまたそうでもないようです。

 米国小児学会誌(2016年7月11日電子版)に小児の指しゃぶりや爪を噛む習慣と、アトピーなどのアレルギー性疾患発症の関連を検討した論文が掲載されました。

 この研究はニュージーランドで出生した1037人を対象に行われた研究で、5歳、7歳、9歳、11歳の時点で親に対して、子の指しゃぶりや爪を噛む習慣について調査しています。アトピーについては、13歳と32歳の時点での皮膚に対するアレルギー反応テストで確認されました。なお、親のアレルギー歴、犬や猫の飼育状況など結果に影響を与えうる因子で調整して解析しています。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  2. 2

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  3. 3

    「かなり時代錯誤な」と発言したフジ渡辺和洋アナに「どの口が!」の声 コンパニオンと職場で“ゲス不倫”の過去

  4. 4

    中居正広氏「性暴力認定」でも擁護するファンの倒錯…「アイドル依存」「推し活」の恐怖

  5. 5

    「よしもと中堅芸人」がオンカジ書類送検で大量離脱…“一番もったいない”と関係者が嘆く芸人は?

  1. 6

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  2. 7

    入場まで2時間待ち!大阪万博テストランを視察した地元市議が惨状訴える…協会はメディア取材認めず

  3. 8

    米国で国産米が5キロ3000円で売られているナゾ…備蓄米放出後も店頭在庫は枯渇状態なのに

  4. 9

    うつ病で参議員を3カ月で辞職…水道橋博士さんが語るノンビリ銭湯生活と政治への関心

  5. 10

    巨人本拠地3連敗の裏に「頭脳流出」…投手陣が不安視していた開幕前からの懸念が現実に