B型慢性肝炎の新薬登場 治療や副作用はどう変わるのか?

公開日: 更新日:

 新薬TAFと従来薬TDFを比較したB型慢性肝炎患者の腎機能検査でも、「新薬が慢性腎疾患の進行に対する影響が小さい」との結果が出た。

 さらに、骨に対する安全性に関する試験でも、新薬の方が従来薬より骨盤及び脊椎における骨密度の変化率が少なく、脊椎と股関節の骨密度低下を認めた患者の割合も低かった(第48週時点)。

■今後は第1選択の薬に

「安全性は新薬の方が高いですが、効果は従来薬と変わらない。特に最も大きく差が出たのは、腎機能への副作用です。従来薬を用いている患者さんも、腎機能の障害や骨粗しょう症、高血圧などの生活習慣病がある患者さんは、徐々に新薬に替えていった方がいいかもしれません。今後は、新薬が第1選択の治療薬になるとみています」

 なお、新薬の副作用として、頭痛、鼻咽頭炎、上気道感染、疲労、咳、悪心が報告されており、発生率は5~10%。いずれも、従来薬TDFでもほぼ同程度見られる。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  2. 2

    大阪・関西万博もう間に合わず? 工事未完を「逆転の発想」で楽しむ方法…識者が皮肉たっぷり提唱

  3. 3

    大阪万博の目玉 344億円の巨大木造リングはほぼフィンランド産…「日本の森林再生のため」の嘘っぱち

  4. 4

    “路チュー”に続き所属タレントの書籍予約トラブル…STARTO社福田淳社長は「自分ファースト」!?

  5. 5

    巨人・田中将大 戻らぬ球威に焦りと不安…他球団スコアラー、評論家は厳しい指摘

  1. 6

    平野紫耀から杉咲花に「翠ジンソーダ」キャラクターわずか1年でバトンタッチのナゾ…平野ファン大混乱

  2. 7

    プーチンだけが丸儲け…米国&ウクライナ会談決裂にニンマリのロシアが描く青写真と警戒心

  3. 8

    注目される日銀の出口政策…次は時価約74兆円のETF(上場投資信託)の出番だ

  4. 9

    大阪万博「歯抜け開幕」ますます現実味…海外パビリオン完成たった6カ国、当日券導入“助け舟”の皮肉

  5. 10

    自公維の「高校無償化」に慶応女子高の保護者が動揺? なぜだ?