B型慢性肝炎の新薬登場 治療や副作用はどう変わるのか?

公開日: 更新日:

■従来薬より腎臓、骨へのダメージ減

 台湾で行われた大規模研究で、B型肝炎ウイルスの感染者はいくつかの疾患のリスクが上昇することが明らかになった。それによれば、感染している人はそうでない人に比べ、糖尿病、高血圧、高脂血症、腎結石のリスクが上昇していた。

「別の研究では、B型慢性肝炎で高血圧、糖尿病がある高齢者は慢性腎臓病の有病率も高く、また、骨粗しょう症も経過を見ると、B型肝炎ウイルスに感染している人の方が骨折のリスク、頻度ともに高かったのです」

 新薬は「テノホビル アラフェナミドフマル酸塩錠(TAF)」(一般名)。慢性B型肝炎ウイルス感染症の成人を対象にし、1日1回の投与になる。この新薬のポイントは、従来の薬(テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩=TDF)に比べて、安全性が高いことだ。

「TDFは、血液中で分解されて腎臓尿細管へ取り込まれ、腎機能を悪化させる副作用が指摘されていました。しかし新薬は、消化管からそのままの形で血液中を通り、肝細胞へ運ばれます。そのため、腎臓へのダメージを大幅に軽減できるのです」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    悠仁さんの成人会見は秋篠宮家の数々の危機をいっぺんに救った

  2. 2

    男性キャディーが人気女子プロ3人と壮絶不倫!文春砲炸裂で関係者は「さらなる写真流出」に戦々恐々

  3. 3

    「ホラッチョ!」「嘘つき!」とヤジられ言葉に詰まり、警察に通報…立花孝志はミルクティーが手放せず

  4. 4

    下半身醜聞・小林夢果の「剛毛すぎる強心臓」…渦中にいながら師匠譲りの強メンタルで上位浮上

  5. 5

    備蓄米放出でもコメ価格は高止まり…怪しくなってきた農水省の「実態把握」

  1. 6

    フジテレビの資金繰りに黄信号…9割超もの広告スポンサー離脱、CM再開も見通し立たず

  2. 7

    “勝ち組”は中澤、辻、藤本…「モーニング娘。」たちの明暗

  3. 8

    日テレ「さよなら帝国劇場」でわかったテレビ軽視…劇場の階段から放送、伴奏は電子ピアノのみ

  4. 9

    備蓄米放出でもコメ高騰は抑えられない!「コシヒカリ」応札集中確実…得をするのは自民の“大票田”のみ【上位10品目リスト付き】

  5. 10

    悠仁さま「人々の幸せを願い」成年会見で高まる将来への期待…愛子さまの“国民と苦楽を共に”との比較も