【お腹のヘルニア】国立病院機構村山医療センター・外科(東京都武蔵村山市)

公開日: 更新日:

「腹部ヘルニアの大半を占めるのは、太ももの付け根の鼠径部に起こるヘルニアです。ヘルニアは手術でないと治りません。放置して飛び出した腸が戻らなくなる『嵌頓』を起こすと、腸を切ってつなぐ緊急手術が必要になります。痛みを伴うヘルニアは早めに手術で治した方がいいのです」

■手術は1時間前後、入院は3泊4日

 手術には、お腹の表面を切開して筋肉の弱くなった部分を修復する前方アプローチと、お腹の内側からメッシュで補強する後方アプローチがある。同科が積極的に行っているのは腹腔鏡を用いた後方アプローチだ。

「腹腔鏡の後方アプローチでも、お腹の中から手術操作する『TAPP法』と、腹膜の外から手術操作する『TEP法』があり、私たちが積極的に行っているのは後者です。術後の癒着が少なく、腸閉塞などの合併症が起こりにくいからです」

 TEP法はTAPP法に比べて狭い術野での手術操作になるので、その分、高い技量が求められる。TEP法は、九州で導入されて普及し始めた術式で、関東で行う施設はまだ少ないという。しかも、同科のTEP法は、一度、腹膜の中から内視鏡で腹腔内をのぞいて、他にも治療が必要な部分がないかを確認してから行う。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動