女性の主要がん手術 膵臓がんは新規患者と死亡者がほぼ同数
乳がんの上皮内がんも、浸潤がんに進行する確率は低いといわれています。しかし、日本では原則として切除になります。乳腺の内側にでき、それだけを切り取ることは難しいため、部分切除か全切除が行われます。手術件数は上皮内がんを含む新規患者数とほとんど同じ。上皮内がんでも、見つかれば乳房切除は免れないということです。
大腸がんは浸潤がんと診断されると、原則として切除になります。〈表〉の手術件数が浸潤がんの新規患者数を上回っていますが、統計年度の違いが影響しているものと思われます。大腸がん手術は比較的安全であるため、80歳を越えた高齢者でも体力的に問題なければ積極的に行われています。
肺がん、胃がん、膵臓がんの手術件数は、新規患者数の5割かそれ以下にとどまっています。また、新規患者数に対する死亡数の割合が高くなっています。とくに膵臓がんは新規患者数と死亡数がほぼ同数になっており、たとえ手術を受けられたとしても、根治が難しいことが分かります。