治療後はどんなケアが必要か? 定期的な検診が重要
歯磨きは特にインプラントとそれに隣接する歯の周辺をキチンと磨く必要がある。
「インプラントは、インプラント体(人工歯根)、アバットメント(支台)、上部構造(人工歯冠)からできています。上部構造とアバットメントや歯肉の間、上部構造物と隣の天然歯の隙間など、細かい部分まできちんと磨く必要があります。そのためには、歯間ブラシやワンタフトブラシのような隙間やピンポイントの場所を磨く極小歯ブラシ、歯と歯の間のプラークなどを除去する糸のようなフロス、手による歯磨きがうまくできない人は電動ブラシなどの器具を使う必要があります」
定期検診は3カ月に1度程度で行い、上部構造が外せるタイプなら1年に1回程度外して手入れをする。
「定期検診は、患者さんが気づかないインプラント周囲炎の症状をチェックするのが目的です。インプラントは天然歯と違って、骨との間に歯根膜がないため、骨と直接くっついています。このためかみ合わせがズレたりしてくると、インプラントだけに強い力が加わってしまいます。これもインプラント周囲炎の大きな原因になっていますので、定期検診が必要です」
インプラントは、治療後のケアがあってこそ。治療すればおしまいではない。