道端アンジェリカさん告白「乾癬」 “飲む治療薬”の実力は
すでに使っている薬(塗り薬または内服薬)から新薬に切り替える場合、シクロスポリンに関してはある程度オーバーラップが必要。急に切り替えて症状が一時的に悪化した例の報告がある。
「米国では数週間かけてシクロスポリンを徐々に減らし、中止する方法をとっています」
生物学的製剤からの切り替えは、選択肢としては「あり」。しかし、症状が落ち着いているのにあえて別の薬に替えるケースはほぼない。
かつて、乾癬は皮膚症状や関節症状は深刻だが「死なない病気」と考えられてきた。その後の研究で、乾癬は全身疾患であり、心筋梗塞のリスクを上げることが明らかになってきた。乾癬治療薬のうち「心筋梗塞のリスクを下げる」と疫学調査ではっきりとわかっているのは生物学的製剤のひとつである抗TNF―α抗体のみ。新薬についてはまだデータはないが、「可能性は期待できる」とみる専門家もいる。
<新薬の作用機序>
従来の内服薬とは異なる。酵素PDE4を阻害し、炎症性サイトカインなどの産生を調節。過剰な炎症反応を抑制する。下痢や頭痛などの副作用のリスクが指摘されている。