花粉症治療の副作用 インペアード・パフォーマンスって何

公開日: 更新日:

 眠気やインペアード・パフォーマンスの副作用は、労働生産性を下げ、経済的損失を招く。薬剤種類ごとの労働災害リスクを見た海外の研究では、麻酔薬、抗うつ薬、血糖降下薬、抗精神病薬などほかの薬を抜いて、抗ヒスタミン薬が労働災害リスクが一番高いとの結果が出ている。

■交通事故や転倒のリスクを上げる

 さらに問題は、場合によっては死をも招くことだ。その代表が、車の運転への影響。前出のドライバーと花粉症に関する調査では、6.2%の人が「事故を起こした・起こしそうになった」と回答。米国では、抗ヒスタミン薬服用者に対して自動車運転を禁じ、禁錮・罰金の罰則を設けている州もある。

 高齢者の昏睡、転倒問題も深刻だ。抗ヒスタミン薬とほかの薬の服用やアルコール飲酒などでリスクが高くなる。

 花粉症治療を専門とする耳鼻咽喉科医以外では、「とりあえず症状を抑えればいい」と、その医師が“定番”とする薬を簡単に処方しているケースがほとんど。 

「抗ヒスタミン薬の中でもインペアード・パフォーマンスを起こしにくい薬があります。患者が作業効率の低下を意識し、それが生じているようなら医師に伝えて、別の薬に替えてもらうべき」

 驚くほど生活の質が向上するかもしれない。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    松本人志は「女性トラブル」で中居正広の相談に乗るも…電撃引退にショック隠しきれず復帰に悪影響

  2. 2

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  3. 3

    べた褒めしたベッツが知らない、佐々木朗希"裏の顔”…自己中ぶりにロッテの先輩右腕がブチ切れの過去!

  4. 4

    フジテレビ労組80人から500人に爆増で労働環境改善なるか? 井上清華アナは23年10月に体調不良で7日連続欠席の激務

  5. 5

    ついに不動産バブル終焉か…「住宅ローン」金利上昇で中古マンションの価格下落が始まる

  1. 6

    露木茂アナウンス部長は言い放った「ブスは採りません」…美人ばかり集めたフジテレビの盛者必衰

  2. 7

    中居正広「華麗なる女性遍歴」とその裏にあるTV局との蜜月…ネットには「ジャニーさんの亡霊」の声も

  3. 8

    和田アキ子戦々恐々…カンニング竹山が「ご意見番」下剋上

  4. 9

    紀香&愛之助に生島ヒロシが助言 夫婦円満の秘訣は下半身

  5. 10

    フジテレビにジャニーズの呪縛…フジ・メディアHD金光修社長の元妻は旧ジャニーズ取締役というズブズブの関係