1回5000万円 超高額な遺伝子治療薬の販売が医療業界に一石
他にも新しいタイプの薬として、「ヒト幹細胞」を治療薬として用いる再生医療等製品「テムセル」も使われるようになっています。
そして今年、さらに新しいタイプの医薬品として、自分の血液を一度取り出し、遺伝子治療を施してから再び体内に戻す腫瘍特異的T細胞輸注療法(CAR―T療法)で使用される「キムリア」が発売されることになりました。この薬は、米国では約5000万円の薬価がついている超超高額薬剤であることと、遺伝子治療薬であるという点で、医療業界に一石を投じる薬になるのは間違いないでしょう。
医療・医薬品の進歩はどこまで進み、医薬品の価格はどこまで上がるのでしょうか。先端医薬品が開発されて、治療が進歩するのは喜ばしいことです。
その一方、保険制度の破綻や高額ではない薬剤開発の停滞に対する医療の負の側面も十分に議論されるべきだと強く感じます。