更年期、女の敵は女? アドバイスは聞き流すのがベター
私の友人Sさんはあまりに更年期の症状がつらく、身近な50代女性数人に「あなたはどう?」と聞きました。すると、「私は友達も多いし、好きなことをいっぱいやっているから、更年期の不調を感じない」という回答が多くて落ち込んだそうです。
軽い「ホットフラッシュ」(上半身ののぼせ、ほてり、発汗など更年期障害の代表的症状)でサプリメントを摂取していたTさんは、母親から「自分の時代は更年期に神経質ではなかった。ホットフラッシュなどあっても、子育てや仕事で忙しかったから気にならなかった。体が必要でホットフラッシュが出ているのだから、無理にサプリメントで止めるのはどうか」と言われました。せっかく症状が治まっていたのに、サプリの摂取をやめ症状と戦ってきたとのこと。
45~55歳前後の更年期の年齢であっても、特に更年期症状がない人、やり過ごせる程度の症状の人が大半です。しかし一方で、ホットフラッシュ、気力の低下といった典型的な症状のほか、睡眠障害、腰痛、頭痛、めまい、動悸、重い倦怠感などの不調で、日常生活がままならない人もいます。SさんやTさんのケースのように、比較的症状が軽かった女性が何げなく放った言葉で、傷つき悩む女性は少なくありません。また、この連載の読者には男性もいるかと思いますが、「おふくろは更年期の時も普通に家事してた」などと妻に言って、より傷つけているケースもあるでしょう。