著者のコラム一覧
小林ひろみメノポーズカウンセラー

メノポーズカウンセラー。NPO法人更年期と加齢のヘルスケア会員。潤滑ゼリーの輸入販売会社経営の傍ら、更年期に多い性交痛などの相談に乗る。

つらくて病院通いの妻に夫は不満げに「俺への当てつけ?」

公開日: 更新日:

 今から8年ほど前、体調が悪くて、いろんな科を受診していたSさん。「病院に行くために働き、休みを取っているような生活だった」と、当時を振り返ります。原因が分からない状態が数年続き、医療機関を転々とし、対症療法で過ごす日々だったそうです。

 もともと活発で、フルタイムの仕事、家事、趣味の水泳を楽しんでいたSさん。40歳を過ぎた頃から気力低下やうつ気分があり、精神科、内科、整形外科に通っていました。テーブルの上に山になった処方薬。治るか分からない病院通いで、気持ちもすっきりしない。病院から帰宅しても、無口な夫に対し、無愛想な態度だったそうです。

 するとある日、Sさんの夫は「一年中病院、病院って医者通い。どこに行っても、どこも悪くない。俺が何かした? 当てつけ?」と突然言いだしました。「今までの沈黙と冷ややかな態度は、こんなふうに思っていたからだったのか」と深く傷ついたSさん。それから普段の会話もぎこちなくなり、病院へ行くことに罪悪感を感じて緊張。隠れて通院したそうです。

 40代以降、心身の不調でどの科に行っても原因が分からないことがあります。対症療法での薬の効果はほとんど一時的。更年期の体の不調は女性ホルモンのエストロゲンの減少によるもので、エストロゲンは血管系、自律神経系、脳機能、皮膚代謝、脂質代謝、骨代謝などにかかわるホルモンのため、減少すると体のあちこちに不調が出ることがあるのです。しかし、婦人科以外では更年期に詳しくない場合が多く、原因を見つけられず、Sさんのように病院を転々としてしまいます。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    相撲協会の逆鱗に触れた白鵬のメディア工作…イジメ黙認と隠蔽、変わらぬ傲慢ぶりの波紋と今後

  2. 2

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  3. 3

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 4

    《2025年に日本を出ます》…團十郎&占い師「突然ですが占ってもいいですか?」で"意味深トーク"の後味の悪さ

  5. 5

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  1. 6

    中居正広の女性トラブルで元女優・若林志穂さん怒り再燃!大物ミュージシャン「N」に向けられる《私は一歩も引きません》宣言

  2. 7

    結局《何をやってもキムタク》が功を奏した? 中居正広の騒動で最後に笑いそうな木村拓哉と工藤静香

  3. 8

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 9

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  5. 10

    高校サッカーV前橋育英からJ入りゼロのなぜ? 英プレミアの三笘薫が優良モデルケース