水虫と帯状疱疹は秋にも要注意 家族感染と重症化どう防ぐ
「症状がある部分だけでなく、すべての足の指の間、甲、足の裏、かかとと足全体にまんべんなく塗るのです」
もう一つは靴のケアだという。
「白癬菌は靴にも潜んでいますから、スニーカーなどは、靴用洗剤で丸洗いします。革靴は中敷きを定期的に交換したり、アルコールで除菌したりするといい。いずれも、最後は陰干ししてしっかり乾燥させること。それで白癬菌をリセットするのです」
帯状疱疹は、幼いころに感染した水ぼうそうのウイルスが原因。水ぼうそうが治っても、ウイルスは体内に潜んでいて、疲労や免疫力の低下で、再び悪さをする。50歳から80歳までに3人に1人はかかるといわれ、中高年にありふれた病気だ。この時季は夏の疲れだけでなく、会社の異動のストレスなども重なって疲労が蓄積されて、発症しやすいという。
「左右どちらかの胸や腹部、顔などに帯状の発疹が現れます。最初は違和感だけで発疹が出るまでタイムラグがあることがある。それで受診と治療が遅れると厄介で、治療で発疹が治まっても、眠れないほどの頑固な痛みが残ることがある。それが帯状疱疹後神経痛です。まれに、顔面マヒや視力障害、髄膜炎などの合併症を起こす報告もあり、発症してから72時間以内に抗ウイルス薬を服用して、初期治療をしっかり受けることが、神経痛や合併症を防ぐ上で重要です」