子宮頸部異形成<2>勤務先に知られないよう夏休みに手術を
近年、20~30代の女性の間で、急速に増加している「子宮頚部異形成」は、子宮頚がんの前段階といわれ、自覚症状のないのが特徴である。青山さんのように、「子宮頚がん」(細胞診)の診察を受けることによって発見されることが多い。
自然治癒もある。だが、怖いのは治療を怠ると、婦人科のがんではもっとも頻度が高い「子宮頚がん」に進展する傾向が強いことだ。
「手術担当医師からも術前に、“患部を切除することが第一ですが、手術時に、子宮の奥の部分も診ます。腫瘍が広がって、子宮頚がんになっていないかも診断するためです”と説明されました」
青山さんは、「もう妊娠できないのでは」と、不安に襲われ、泣きべそ顔をした母親に見送られて手術室に入った。
手術は全身麻酔で、麻酔がかけられてから手術室を出るまで約1時間。内視鏡による手術(子宮頚部円錐切除術)で、子宮の入り口部分の患部を、円錐形に切除した。
未婚女性で出産を希望している患者が選択する主流の手術である。