永田宏
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永田宏長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

乳がん<9>「再手術」の記述の変化と「ステージⅣ」の治療

公開日: 更新日:

 では放射線はどうでしょうか。

 乳がんの転移で最も多いのが骨転移です。また脳にも転移しやすいことが知られています。骨転移は激しい痛みを生じることがありますが、最新版によれば、放射線照射によって、患者の6~8割に疼痛緩和効果が認められるとのこと。医療用麻薬と併用すれば、さらに効果が高まります。脳転移に対しては「放射線療法を行うことが標準治療」だと明記されています。

 とはいえステージⅣの治療の主役は、やはり薬物療法です。術後の再発予防のための治療とは異なり、終わりの見えない闘いになりますが、生存率が確実に向上していることも確かです。

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