「STAY HOME」で酒量が心配…アルコール依存症を防ぐには
「今後、問題飲酒群がアルコール依存症に移行するのではないか」と指摘するのは「しくじらない飲み方ー酒に逃げずに生きるには」(集英社)の著者で、大船榎本クリニック精神保健福祉部長の斉藤章佳氏(精神保健福祉士・社会福祉士)だ。
「新型コロナウイルスの感染拡大防止のためには外出自粛は重要な対策ですが、自宅飲みの安心感から泥酔するまで飲んでしまい、問題飲酒に移行しやすくなってしまうことが考えられます」(斉藤氏)
問題飲酒であると認めるのは酒飲みにとってはつらいことだ。自宅で飲むと誰にも迷惑をかけないので、多量飲酒と気づきにくい。しかし、もし「飲んでいる時の記憶が飛んでいる」場合は、要注意だ。専門機関に相談するのがベターだが、工夫次第で問題飲酒への移行を食い止めることができる。具体的には、「ノンアルコールを飲んでから酒を飲む」「炭酸水などに置き換える」「飲み過ぎにつながる買い置きはしない」「早い時間から飲まない」などだ。
冒頭の大介さんは酒のまとめ買いをやめ、不経済でも飲む度にコンビニで缶ビールを2本だけ買うことにした。さらに酒を飲みたくならない「ご飯、味噌汁、おかず」の組み合わせで腹を満たし、それからビールを飲むことにした。満腹なのでビールをあまりおいしいと感じず、1本で終わることも増えたという。