新型コロナウイルス「超過死亡」から見た本当の死亡数

公開日: 更新日:

 超過死亡の状況は、国立感染症研究所の「インフルエンザ関連死亡迅速把握システム」のページで公開されている。毎週(現時点では4月初旬まで)のインフルエンザと肺炎の死亡数、ベースライン、閾値がグラフで提供されている。もし新型コロナ関連死が大量に発生していれば、グラフに例年とは違う、明らかな異常が見られるはずだ。

■東京都では100人以上も見逃している可能性が

 今シーズンはどうか。1月からインフルエンザ患者が減少し、死亡数は閾値の範囲内に収まっていた。しかし東京都では不思議な動きを示している。第8週(2月16日の週)から死亡数が突然増え始め、第13週(3月22日の週)まで連続6週間にわたって、超過死亡が観測されたのだ。

 データが数字で提供されていないため、グラフから目測で見積もるしかないが、120~130人の超過死亡があったようだ。この時期には、インフルエンザはほとんど終息していたので、超過死亡の多くは、実は新型コロナ関連だったのではないか。この間の東京都の新型コロナの死者は7人と公表されている。差し引き100人以上のコロナ関連死が、インフルエンザ関連死として処理された可能性がある。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…