死亡率8割の脳出血を乗り越えた俳優の野崎ゲレーロ聡史さん

公開日: 更新日:

 でも、そこで奇跡が起こりました。検査で「血が勝手に引き始めている」と医師が言い始めたのです。実際、素人目にも画像でそれが分かるくらい出血箇所が小さくなっていました。ヤマ場と言われた日を乗り越え、山口から駆け付けた母親には「なんで生きてるの?」と言われました(笑い)。

 ぜんぜん自覚はなかったのですが、いろいろ調べるとどうやら僕は腎臓が悪かったらしく、医者からは「腎不全による高血圧が脳出血を引き起こしたようだ」と説明を受けました。

 左右の腎臓は「片方は0%、もう片方も30%しか働いていない」と言われ、なんと、「もって3年の腎臓。いずれ透析になるよ」と告知されました。言われてみれば、倒れる前の1週間のどこかで一度だけ血尿がありました。でも、本当に一度だけだったので何も気に留めていなかったのです。

 主演舞台はもちろん降板になりました。でも舞台に出るつもりでリハビリをしまして、また奇跡が起こったんです。

 つまようじも持ち上げられないほど握力がない状態から、なんと2週間後には外出許可が出るまで回復して、自分が出るはずだった舞台を、右足を多少引きずりながら自力で歩いて見に行きました。この回復力には、病院スタッフの方々もビックリして、僕は「奇跡の人」と呼ばれました。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動