「仮面高血圧」放置すると脳卒中や心筋梗塞リスクが2倍以上
また、「夜間血圧が20%超過度に下がる(A)」「夜間血圧が10~20%適度に下がる(B)」「夜間血圧が0~10%多少下がる(C)」「夜間血圧が上昇する(D)」の4タイプを比較した研究では、CとDの脳心血管死亡のリスクが高かった。Bを1とした場合、Aは0・96倍だったが、Cは2・56倍、Dは3・69倍、脳心血管死亡のリスクが高かった。
「冬の朝、起きてこないので様子を見に行くと、脳卒中を起こしていたという話はよくあります。夜間高血圧や早朝高血圧は、脳卒中を起こしやすい時間帯と重なっているため、特に管理に気を付けてほしい」
■朝と夜の家庭内血圧測定が重要
早朝・夜間高血圧が疑わしい人として、「夜中にいびきをかく」「飲酒習慣がある」などがある。
いびきは夜間高血圧の原因になる睡眠時無呼吸症候群と関連が深く、飲酒習慣は前述の通り、就寝中の血圧を下げ起床時の血圧を上げる。しかし浅山医師は「就寝中の血圧は、実際に測定しないとわかりません。ただし、朝、夜の家庭血圧を測定すると、精度良く夜間高血圧や早朝高血圧を推定することができます」と指摘する。