緑茶がうつ病を吹き飛ばし睡眠や記憶を改善 専門家が解説

公開日: 更新日:

「つまり弱い結合であっても、種々の効果があることが示唆されます。実際、テアニンには、ドーパミン(中枢神経系に存在する伝達物質)の放出を増加させ、抑制性神経伝達物質であるGABA(アミノ酸の一種)を増やす、記憶や学習に重要な脳由来神経栄養因子(BDNF)を増やすといった薬理作用も報告されています」

 テアニンのように優れた薬効成分を持つ緑茶には、他にポリフェノールの一種である「カテキン」も含まれている。かつてタンニンとも呼ばれた渋味成分のカテキンは、体脂肪低減効果(人間総合科学大学人間科学部・時光一郎教授)や、抗がん作用(静岡県立大学・伊勢村護客員教授)など、各氏による研究論文も多い。

 覚醒作用や作業能率を向上させる「カフェイン」もよく知られている成分だが、功刀教授は、お茶の入れ方によって抽出量が違ってくるという。

「テアニンなどお茶の成分を効果的に出すのは熱湯ではなく、50~60度程度のぬるま湯の温度でゆっくり抽出するのがいいのです」

 戦国武将たちは、戦場でゆっくりと茶をすすり、心を和らげ、精神統一を図ったという。コロナ禍の今は、まさに“心の戦国時代”。少し贅沢して、テアニンをたっぷり含む玉露などをたしなみ、平静さを取り戻してみたい。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    俳優・山口馬木也さん「藤田まことさんは『飲め、飲め』と息子のようにかわいがってくれた」

  2. 2

    前代未聞の壮絶不倫・当事者のひとりがまたも“謎の欠場”…関係者が語った「心配な変化」とは???

  3. 3

    テレ朝ナスD“経費横領&パワハラ処分”に「見せしめ」の声も…家族団らん投稿の美人料理家妻に同情集まる

  4. 4

    自信なくされたら困るから? 巨人・田中将大がカブス戦登板「緊急回避」の裏側

  5. 5

    東原亜希の“黒帯バスローブ密会”乗り越えた「許す力」は佐々木希以上? 経済的自立も目指す強心臓とたくましさ

  1. 6

    料理研究家の森崎友紀 “本業”専念も恋愛は「年も年なので」

  2. 7

    兵庫県パワハラ知事に残った選択肢は「議会解散」のみ…多数派工作で延命図るか?味方は“情報漏洩3人組”のみ

  3. 8

    あす旧統一教会に解散命令か? N国党に急接近の不気味、タダでは転ばない悪あがき

  4. 9

    巨人の“アキレス腱”は絶対的セットアッパーが使えないこと…新助っ人キャベッジで外国人枠「満員」

  5. 10

    佐々木希が「芸能人格付けチェック」で"地雷キャラ"といじられ…夫・渡部建を捨てないもう1つの理由