「手遅れではない」の言葉で…笠井信輔さん悪性リンパ腫との闘い

公開日: 更新日:

 検査をすると異常が見つかり、骨髄を採る検査で「悪性リンパ腫」、つまり血液のがんということがわかりました。最終的な病名は「びまん性大細胞型B細胞リンパ腫」。その中でも遺伝子異常が認められるやっかいなタイプ。入院は最低4カ月で、仕事復帰までには1年かかるかもしれないと言われました。

 いろいろな意味でガクッときました。1年間も人前に出られないことの恐怖もそうですし、会社勤めならお給料がもらえたのに……という収入面での不安もありました。と同時に、「死ぬのかな」という思いが自分自身に大きくのしかかりました。さらに、検査が進むにつれてわかったのがステージ4という事実で、血液に乗って全身にがんが散らばっている状態であることを知りました。 でも、主治医の「手遅れではない。効きのいい薬はある。気落ちしなくていい」という言葉で気持ちを強くしました。というのも、私の主治医は患者さん以上に細胞と向き合っているような“学者先生”タイプの方なのです。正直で物事をシビアにジャッジする人なので、ただの慰めを言う人じゃない。その先生が「手遅れではない」と言うのだから、信じてみようと思ったのです。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…