医療現場では新型コロナ患者に有効な治療が確立されつつある
■軽症・中等症でれば救命率は98%
軽症~中等症の患者にはまず免疫調整剤の「プラケニル」を使って炎症を抑えながら免疫を調節し、抗生剤の「アジスロマイシン」を併用して細菌性の肺炎が合併するケースを防ぐ。
「プラケニルはヒドロキシクロロキンとも呼ばれ、SLE(全身性エリテマトーデス)や膠原病の治療薬として使われています。米国では抗マラリア薬として使用され、トランプ大統領が一時服用しているとして注目されました。副作用のリスクがはっきり確認できないという意見も報じられましたが、すでに自己免疫疾患の治療で広く使われていて安全性は確認されていますし、新型コロナ患者の場合、高濃度かつ長期間にわたって服用するわけではないため、重篤な副作用のリスクは低いといえます」
数日間、2剤を服用してウイルス抗原の量を測定し、ウイルス=抗原が多く残っている状況が続けば抗ウイルス薬の「アビガン」や「レムデシビル」を使うかどうかを検討する。
ウイルスが減っていれば、肺炎の程度を見ながら炎症を抑えるステロイド薬を使用するかどうかを決めるという。