いつまでも口から食べたい<下>元気なうちに家族と話し合う

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 食事介護をする人のスプーンを運ぶタイミングが遅かったり早かったりすると、のみ込みにくくなる。また、食べるものの形態も重要。細かく刻んだものにとろみをつけると「食べやすく誤嚥しにくくなる」と考えられがちだが、逆。食べる力が衰えている人は、口の中で食物をまとめられず、細かく刻んだ食物はかえって食べにくく誤嚥しやすくなる。その人の状態に応じた食物形態を考えなければならない。

「個人の心身の問題、関わる人の実力や積極性、家族の支援体制などが、『今後、口から食べられるようになるかどうか』に影響します。そのためには、生活者として包括的に見ていく必要があります」

■「食べない」ことで脳機能の低下が加速する恐れも

 小山理事長は、長年の経験をもとに「KTバランスチャート」というツールを開発。これは、「心身の医学的視点」「摂食嚥下の機能的視点」「姿勢・活動的視点」「摂食状況・食物形態・栄養的視点」を大きく4つに分けた観点から包括的に評価するツール。4つの観点は、それぞれさらに細かく13項目に分類されており、現状が客観的に数字で見えてくる。

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