コロナ禍での花粉症との付き合い方 似た症状が出ることも
実際、花粉症を疑い来院した患者の中には新型コロナの可能性のある人もいて、別の医療機関でPCR検査を受けるよう指示することもあるという。耳鼻科専門医が検査器具を用いて鼻の奥の粘膜の状態を見ると花粉症か否かはすぐにわかるが、一般の人はもちろん、通常の内科医でもその区別は難しい。
「鼻炎で目がかゆい、などという患者さんはまずは花粉症を考えます。毎年、花粉症に悩まされている人で、目がかゆくて、鼻水やくしゃみが出るという場合も花粉症の可能性が高い。倦怠感も全身に及んでいる場合は新型コロナの可能性がありますが、鼻が詰まって頭が重い、鼻の周辺がけだるいというケースも花粉症かもしれません」
気になるのは嗅覚障害だ。新型コロナの典型的な初期症状といわれるが、花粉症でも起こることがあるという。
「区別のポイントは鼻詰まりです。鼻詰まりのある嗅覚障害は花粉症、鼻詰まりなしで匂いが感じられない場合は新型コロナの可能性があります」
花粉症なら抗アレルギー薬で症状を軽減することができる。しかし、自分勝手に判断せずに病院で診てもらうことだ。