新型コロナの後遺症には「血栓」が大きく関わっている

公開日: 更新日:

 入院時だけでなく回復期にかけてもDダイマーが上昇する患者もいる。退院後、だるさが続いていると訴えて外来を受診した患者のDダイマーを計測すると30だったケースもあったという。

「江戸川病院では、入院している新型コロナの患者さんのほぼ全例で、血栓の形成を防ぐために血液をサラサラにする抗凝固剤を使った治療も並行して行っています。現段階では、回復して退院した患者さんには基本的に抗凝固剤の内服はしていませんが、今後は後遺症の軽減、またはさらなる血栓予防のために必要になるかもしれません」(加藤院長)

 新型コロナに感染するとなぜ血栓ができるのかについては、サイトカイン、血管内皮障害、ウイルスのS抗原自体が血栓を呼びやすい構造をしていることなどが考えられている。

 ウイルスがわれわれの体内に侵入すると、ウイルスを撃退するために炎症性サイトカインが血中で上昇する。サイトカインには血管の透過性を上げる作用があるため、血液が漏れないように止血の役割を担う血小板が多く集まり、血栓が作られやすくなってしまう。また、ウイルスが血管の最内層を覆っている血管内皮細胞を傷つけることで、抗血栓性分子の発現量が低下したり、血小板が凝集を起こしやすくなって血栓が形成される。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大友康平「HOUND DOG」45周年ライブで観客からヤジ! 同い年の仲良しサザン桑田佳祐と比較されがちなワケ

  2. 2

    阪神・藤川監督が酔っぱらって口を衝いた打倒巨人「怪気炎」→掲載自粛要請で幻に

  3. 3

    阪神からの戦力外通告「全内幕」…四方八方から《辞めた方が身のためや》と現役続行を反対された

  4. 4

    阪神・西勇輝いよいよ崖っぷち…ベテランの矜持すら見せられず大炎上に藤川監督は強権発動

  5. 5

    中森明菜が小室哲哉、ASKAと急接近! “名曲製造機”との邂逅で「第2の黄金期」到来に期待

  1. 6

    「色気やばい」山﨑賢人のタバコ姿が大反響 韓国で路上喫煙の宮根誠司との反応に“雲泥の差”

  2. 7

    巨人・小林誠司に“再婚相手”見つかった? 阿部監督が思い描く「田中将大復活」への青写真

  3. 8

    中野サンプラザ、TOC、北とぴあ…都内で建て替え計画が相次ぎ頓挫する理由

  4. 9

    岩井明愛・千怜姉妹が大ピンチ!米ツアーいまだポイントゼロで「リシャッフル」まで残り5試合

  5. 10

    演技とイケオジぶりで再ブレーク草彅剛と「10億円マンション売却説」中居正広氏との“絆”