「多発性硬化症」ってどんな病気? 再発と寛解を繰り返し…

公開日: 更新日:

 その症状は、感覚障害、運動障害、視力・視野障害、排尿・排便障害、性機能障害、認知機能障害、精神症状などさまざま。一般的に20代で症状が表れ始めるが、最初は診断がつかず、再発して確定診断となることが多い。

「典型的なMSで治療が不十分だと再発、寛解を繰り返し、40~50代で歩行障害が顕著になり、再発がなくても症状が進行し、車椅子、寝たきりと進むことがあります」

 再発期にはステロイド剤の点滴注射など炎症を鎮める治療が行われる。寛解期に入ると、再発・進行を抑える薬物治療が重要になる。経口剤、点滴製剤、筋肉注射・皮下注射製剤がある。

「理想は、多発性硬化症の診断時からの強力な治療介入です。障害が残る前に治療を開始できれば、障害なしで一生を過ごせるからです。問題は副作用です。リンパ球が脳で活性化しない状況をつくれば炎症は起こらずMSの再発・進行を抑制できますが、病原体に対しての抵抗力が落ちるため、JCウイルスが増殖するPML(進行性多巣性白質脳症)のリスクが高くなる。これは非常に致死率の高い病気です」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    立花孝志氏はパチプロ時代の正義感どこへ…兵庫県知事選を巡る公選法違反疑惑で“キワモノ”扱い

  2. 2

    タラレバ吉高の髪型人気で…“永野ヘア女子”急増の珍現象

  3. 3

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 4

    中山美穂さんの死を悼む声続々…ワインをこよなく愛し培われた“酒人脈” 隣席パーティーに“飛び入り参加”も

  5. 5

    《#兵庫県恥ずかしい》斎藤元彦知事を巡り地方議員らが出しゃばり…本人不在の"暴走"に県民うんざり

  1. 6

    シーズン中“2度目の現役ドラフト”実施に現実味…トライアウトは形骸化し今年限りで廃止案

  2. 7

    兵庫県・斎藤元彦知事を待つ12.25百条委…「パー券押し売り」疑惑と「情報漏洩」問題でいよいよ窮地に

  3. 8

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 9

    大量にスタッフ辞め…長渕剛「10万人富士山ライブ」の後始末

  5. 10

    立花孝志氏の立件あるか?兵庫県知事選での斎藤元彦氏応援は「公選法違反の恐れアリ」と総務相答弁