アナウンサーの濱中博久さん 心筋梗塞の手術から回復まで
それを聞いても「症状がないのだから服薬だけでいけるだろう」と楽観した私は、手術を白紙にして、それを家族や友人に話しました。すると、なんと全員が私の楽観を戒め、手術を勧めたのです。
不安になって、狭心症の標準治療のガイドラインなども読み込んで、正月明けすぐに病院へ行って前言を撤回、手術を希望しました。その時点でも緊急性はなかったので「来月できるといいですね」と、話がまとまりました。
■「自分は大丈夫」という思い込みが打ち砕かれた
ところがその直後に、消えていた狭心症の症状がまた出始めたのです。それでも、「まあ、来月には手術だからニトロでしのいでいればいいだろう」と勝手に考えていました。そして忘れもしない1月13日、長時間のちょっと大きな収録の仕事に行きました。心臓に不安は感じつつもやりきって、スタジオの出口まで来たとき、なぜだかふと病院に電話をしてみようと思ったのです。
電話口に出た緊急当番の先生に、また症状が出てきて頻回になってきていることを伝えると「直ちに救急車を呼んで来てください!」と強い口調で言われました。