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シェリー めぐみジャーナリスト、ミレニアル・Z世代評論家

NYハーレムから、激動のアメリカをレポートするジャーナリスト。 ダイバーシティと人種問題、次世代を切りひらくZ世代、変貌するアメリカ政治が得意分野。 早稲稲田大学政経学部卒業後1991年NYに移住、FMラジオディレクターとしてニュース/エンタメ番組を手がけるかたわら、ロッキンオンなどの音楽誌に寄稿。メアリー・J・ブライジ、マライア・キャリー、ハービー・ハンコックなど大物ミュージシャンをはじめ、インタビューした相手は2000人を超える。現在フリージャーナリストとして、ラジオ、新聞、ウェブ媒体にて、政治、社会、エンタメなどジャンルを自由自在に横断し、一歩踏みこんだ情報を届けている。 2019年、ミレニアルとZ世代が本音で未来を語る座談会プロジェクト「NYフューチャーラボ」を立ち上げ、最先端を走り続けている。 ホームページURL: https://megumedia.com

コロナ禍でアメリカのドラッグ過剰摂取死が激増 CDCが報告

公開日: 更新日:

 CDC(アメリカ疾病対策センター)によれば、コロナが猛威を振るった2020年5月からの1年間にドラッグ過剰摂取で死亡した人は10万人で、前年を3割近く上回ったことが明らかになり衝撃を与えています。同じ時期にコロナで亡くなったアメリカ人は50万人。こちらも驚きの数ですが、それに輪をかける悲劇となりました。

 中でも最も多かったのは、モルヒネの50倍から100倍の強さを持つフェンタニルと呼ばれるオピオイド系の合成麻薬による過剰摂取死で、6万4000人もの人が亡くなっています。

 ではなぜコロナ禍でこれほど増加したのか? まず依存症の人が自宅隔離で孤立して使用量が増えたり、使用をやめていた人が医療やカウンセリングなどのサポートを受けられなくなって再び依存症になってしまったなどのケース。これは専門家でなくても容易に想像できます。

 しかし違法フェンタニルが恐ろしいのは、中国から輸入されアメリカやメキシコのドラッグカルテルを通じ、通常の処方鎮痛薬と見まがう姿でネットやソーシャルメディアを通じて売られていることです。例えば手術後などの強い痛みに処方されるオキシコンチンは依存性が強いことで知られていますが、それと見かけがまったく同じ錠剤にフェンタニルが含まれ、知らずに購入し摂取した人が急死するケースが後を絶ちません。また、親が所有する錠剤を間違って口に入れた乳幼児が亡くなるという事例もあるほど、アメリカの日常に深く入り込んでいます。

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