命か職か…地球温暖化で問われる米国「大辞職時代」の労働
こうしたニュースを目にして誰もが自分を振り返り、もっと賃金が高い安全な職場に移りたいと願うのは当然でしょう。
大辞職時代に直面し、時給を上げたり、もっと福利厚生を充実させようという会社も出始めています。しかしそこには、5000万人以上が福利厚生がない職場で働いているという現代アメリカが抱える根本的な問題もあります。
それを解決しようとする新たな動きが労働組合の結成です。ニューヨーク州バファローのスターバックス従業員の組合結成は大きなニュースになりましたが、巨大企業からどれほどの結果をもぎ取れるのかはまだ未知数です。
しかし、こうした動きと同時に、利益のために賃金や福利厚生を極力抑えてきた行きすぎた資本主義への批判も頻繁に聞かれるようになりました。パンデミックをきっかけに始まった「働く」意味の見直しは、まだまだ続きそうです。