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シェリー めぐみジャーナリスト、ミレニアル・Z世代評論家

NYハーレムから、激動のアメリカをレポートするジャーナリスト。 ダイバーシティと人種問題、次世代を切りひらくZ世代、変貌するアメリカ政治が得意分野。 早稲稲田大学政経学部卒業後1991年NYに移住、FMラジオディレクターとしてニュース/エンタメ番組を手がけるかたわら、ロッキンオンなどの音楽誌に寄稿。メアリー・J・ブライジ、マライア・キャリー、ハービー・ハンコックなど大物ミュージシャンをはじめ、インタビューした相手は2000人を超える。現在フリージャーナリストとして、ラジオ、新聞、ウェブ媒体にて、政治、社会、エンタメなどジャンルを自由自在に横断し、一歩踏みこんだ情報を届けている。 2019年、ミレニアルとZ世代が本音で未来を語る座談会プロジェクト「NYフューチャーラボ」を立ち上げ、最先端を走り続けている。 ホームページURL: https://megumedia.com

命か職か…地球温暖化で問われる米国「大辞職時代」の労働

公開日: 更新日:

 パンデミックをきっかけに、多くの人が職に戻らない、またはこれまでの仕事を辞める──。そんなアメリカの歴史始まって以来の「大辞職時代」が止まりません。コロナ感染の危険やストレスなどで、命や健康のリスクを冒してまで働く意味があるのだろうかと人々が自問自答する状況に、さらなるスピンを加えているのが地球温暖化です。

 アメリカ中部の広い範囲で甚大な被害を出した竜巻のニュースは日本でも大きく報道されたと思います。中でもケンタッキー州のキャンドル工場は、クリスマス需要に対応し24時間体制をとっていたため多くの犠牲者を出したとされています。そこで生き残った従業員たちの証言が衝撃を与えました。竜巻に襲われる直前に「(会社側から)自宅に帰ったらクビだと警告された」というのです。亡くなった人は職を守るために命を犠牲にしてしまったことになります。

 今回の竜巻も含め異常な自然災害の多くは地球温暖化が原因と考えられ、こうした災害はこれからも増えるでしょう。屋外や空調のない倉庫などでは、気温が上がれば健康リスクが高まります。その場合、「命か職か」というこれまであり得なかった選択をしなくてはならなくなることに皆が気づいたのです。

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