オミクロン株に漢方「荊芥連翹湯」でプラスアルファの感染対策 医師が提唱

公開日: 更新日:

 感染力が従来株より強いといわれるオミクロン株、プラスアルファの感染対策として期待できるのが漢方薬だ。漢方薬に詳しい東邦鎌谷病院内科の柳一夫医師に聞いた。

 ◇  ◇  ◇

「漢方薬のコロナに対する臨床試験は行われていませんが、私は経験値から、漢方薬が予防・初期治療薬として有効と考えていますし、その目的で使用している人はかなりいます」

 風邪症状に効果があり、手軽に入手できて保険収載されている漢方薬は葛根湯をはじめ、いくつかある。柳医師が推すのが荊芥連翹湯だ。

 柳医師は、荊芥連翹湯で院内でのクラスター発生を食い止めた経験がある。2020年3月末、がんの入院患者のコロナ陽性が判明。コロナ感染拡大が始まった当初であり、濃厚接触したスタッフにはマスクをしていない者もいたが、PCR検査の結果、1人も陽性者がいなかった。柳医師の提案のもと、濃厚接触者を含めスタッフ全員が、コロナ対策で荊芥連翹湯を服用していた。

「荊芥連翹湯は結膜、鼻腔、気管などの上気道や皮膚の炎症を抑える漢方薬で、明治時代に創薬された日本の漢方薬です。肺で増殖しやすいデルタ株に対し、オミクロン株は、肺などの下気道よりも鼻や喉などの上気道で増殖しやすい。荊芥連翹湯は、オミクロン株では一層の効果が期待できるとみています」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    「踊る大捜査線」12年ぶり新作映画に「Dr.コトー診療所」の悲劇再来の予感…《ジャニタレやめて》の声も

    「踊る大捜査線」12年ぶり新作映画に「Dr.コトー診療所」の悲劇再来の予感…《ジャニタレやめて》の声も

  2. 2
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 3
    一門親方衆が口を揃える大の里の“問題” 「まずは稽古」「そのためにも稽古」「まだまだ足りない稽古」

    一門親方衆が口を揃える大の里の“問題” 「まずは稽古」「そのためにも稽古」「まだまだ足りない稽古」

  4. 4
    阪神岡田監督の気になる進退 来季続投がスジだが…単純にそうはいかない複雑事情

    阪神岡田監督の気になる進退 来季続投がスジだが…単純にそうはいかない複雑事情

  5. 5
    織田裕二がフジテレビと決別の衝撃…「踊る大捜査線」続編に出演せず、柳葉敏郎が単独主演

    織田裕二がフジテレビと決別の衝撃…「踊る大捜査線」続編に出演せず、柳葉敏郎が単独主演

  1. 6
    大谷への理不尽な「ボール球」ストライク判定は差別ゆえ…米国人の根底に“猛烈な敵愾心”

    大谷への理不尽な「ボール球」ストライク判定は差別ゆえ…米国人の根底に“猛烈な敵愾心”

  2. 7
    巨人・岡本和真「急失速の真犯人」…19打席ぶり安打もトンネル脱出の気配いまだ見えず

    巨人・岡本和真「急失速の真犯人」…19打席ぶり安打もトンネル脱出の気配いまだ見えず

  3. 8
    新関脇・大の里の「大関昇進の壁」を親方衆が懸念…看過できない“練習態度”の評判

    新関脇・大の里の「大関昇進の壁」を親方衆が懸念…看過できない“練習態度”の評判

  4. 9
    高橋一生「ブラック・ジャック」高視聴率も続編困難か…永尾柚乃“完璧ピノコ”再現に年齢の壁

    高橋一生「ブラック・ジャック」高視聴率も続編困難か…永尾柚乃“完璧ピノコ”再現に年齢の壁

  5. 10
    阪神岡田監督の焦りを盟友・掛布雅之氏がズバリ指摘…状態上がらぬ佐藤輝、大山、ゲラを呼び戻し

    阪神岡田監督の焦りを盟友・掛布雅之氏がズバリ指摘…状態上がらぬ佐藤輝、大山、ゲラを呼び戻し