重病が隠れた「立ちくらみ」…病院に行くべきサインは?
「立ちくらみ」とは医学用語で、気を失う一歩前の「前失神」または「失神」と呼ばれます。症状は、立ち上がったときにふらついたり、目の前が真っ暗になったり、クラクラッと目が回って倒れそうになったりします。立ちくらみがサインになる重病としては、「脳梗塞」「脳出血」「脳腫瘍」をはじめとした脳の病気によって、脳幹や小脳が酸欠状態になるためにふらつきなどが起こるのです。また、「心臓病」「起立性低血圧」といった循環器系の病気で立ちくらみが生じることがあります。
しかし、立ちくらみは「めまい」と混同され、軽く見られがちです。症状が治まったら病院に行くのをやめてしまい、手遅れにしてしまうケースも少なくありません。医師でも「めまい」と「たちくらみ」の区別がつかない事もあります。「めまい」 は95%耳からくるといわれておりますが、目の前がぐるぐる回る症状だけではな く、ふわふわする、眼前暗黒感、物が二重に見えるといった症状を伴う事があり ます。「症状が軽い」と自己判断をせずに、早期に耳鼻咽喉科の受診をお薦めし ます。
重病が隠れている場合は、立ちくらみ以外になんらかの症状が伴います。たとえば脳梗塞や脳出血なら、手足のしびれ、しゃべりにくさ、意識障害、吐き気や嘔吐、頭痛などが起こります。とくに高齢者は注意が必要です。