どんな人が「痔」を繰り返すのか…手術のタイミングは?
日本人の3人に1人は「痔主(痔持ち)」といわれます。種類は、痔核(いぼ痔)、裂肛(切れ痔)、痔ろう(あな痔)の3つあり、繰り返す方は、いぼ痔と切れ痔のケースがほとんどです。
いぼ痔は排便習慣が原因でなります。便秘がちで排便時に強くいきむことが多かったり、常に下痢気味な方は、肛門に負担がかかります。肛門の内側の内肛門括約筋と肛門の粘膜の間にある組織を刺激し、血行障害が起こり、肛門管の静脈にこぶができます。
切れ痔もまた便秘や下痢を繰り返すなどの排便習慣によって、肛門の出口付近の皮膚を傷つけてしまうことが原因で起こります。とくにウォシュレットで肛門の中まで過剰に洗浄したり、カサカサになるまで拭きすぎるタイプの方に多いです。
いずれも基本的には安静にしていれば、自然に治癒します。いぼ痔の場合、肛門からこぶが飛び出ておらず血が出るケースでは鎮痛・消炎成分が入った軟膏薬を塗ります。その他、排便時に脱出するが自然に戻ったり、指で押して戻る程度の場合、切らずに「ジオン注射」を利用する方が増えています。患部に直接薬を注入し、治療中や治療後の痛みがほとんどなく日帰りで終わります。3割負担で1万~2万円程度が相場です。