荒川隆之
著者のコラム一覧
荒川隆之薬剤師

長久堂野村病院診療支援部薬剤科科長、薬剤師。1975年、奈良県生まれ。福山大学大学院卒。広島県薬剤師会常務理事、広島県病院薬剤師会理事、日本病院薬剤師会中小病院委員会副委員長などを兼務。日本病院薬剤師会感染制御認定薬剤師、日本化学療法学会抗菌化学療法認定薬剤師といった感染症対策に関する専門資格を取得。

【膣カンジダ】40%が1年以内に再発し市販薬も使用できる

公開日: 更新日:

「膣カンジダ」とは、膣内の常在菌であるカンジダという真菌の異常増殖によって起こる膣炎です。性感染症と勘違いされがちですが、健康な人の皮膚や腸内、粘膜にも常在菌として存在しているカンジダ菌が異常繁殖することで発症します。

 普段の膣内は、乳酸菌によって酸性に保たれているため、カンジダ菌は繁殖しにくくバランスの取れた環境になっています。

 しかし、妊娠や出産、抗生物質の使用などで常在菌のバランスが崩れたり、糖尿病風邪といった病気、疲労やストレスなど日常生活における免疫力の低下により、カンジダ菌が異常増殖してしまうケースがあるのです。

 このように膣カンジダは、ちょっとした体の変調によって発症しやすい病気です。また、女性の約20%が経験する女性にとってポピュラーな病気でもあります。

 典型的な症状は、膣およびその周辺のかゆみとおりものの変化です。かゆみは非常に強く、時に痛みを感じることもあります。おりものは白く濁り、酒かす、粥、ヨーグルト、カッテージチーズなどと表現される独特の性状を示します。膣およびその周辺のかゆみなどは、性器ヘルペスやトリコモナス膣炎といった別の疾患でも見られることがありますので、膣カンジダと思われる症状が現れた場合、まずは婦人科または産婦人科を受診しましょう。

■関連キーワード

最新の健康記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    大谷翔平を激怒させたフジテレビと日本テレビ…もっと問題なのは、情けない関係修復の仕方だ

    大谷翔平を激怒させたフジテレビと日本テレビ…もっと問題なのは、情けない関係修復の仕方だ

  2. 2
    悠仁さま「東大合格」の逆風になりかねない宮内庁“3年前の痛恨ミス”…トンボ論文の信頼性に影響も

    悠仁さま「東大合格」の逆風になりかねない宮内庁“3年前の痛恨ミス”…トンボ論文の信頼性に影響も

  3. 3
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  4. 4
    「今市事件」服役中の勝又拓哉受刑者「『有希ちゃんを殺してごめんなさい』って50回言わされた」

    「今市事件」服役中の勝又拓哉受刑者「『有希ちゃんを殺してごめんなさい』って50回言わされた」

  5. 5
    ロッテ佐々木朗希 日本では「虚弱体質」の烙印も…米球団むしろプラス評価でゾッコンの理由

    ロッテ佐々木朗希 日本では「虚弱体質」の烙印も…米球団むしろプラス評価でゾッコンの理由

  1. 6
    なぜ大谷はオールスターで「最多得票」を取れないのか…圧倒的成績を残しながら首位と26万票の大差

    なぜ大谷はオールスターで「最多得票」を取れないのか…圧倒的成績を残しながら首位と26万票の大差

  2. 7
    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

    「天皇になられる方。誰かが注意しないと…」の声も出る悠仁さまの近況

  3. 8
    杉咲花&若葉竜也「親密報道」後も評価上昇 「アンメット」の演技にはゴシップを超える力がある

    杉咲花&若葉竜也「親密報道」後も評価上昇 「アンメット」の演技にはゴシップを超える力がある

  4. 9
    ドトールに注がれる「石丸効果」都知事選でヒモ付き隠さず3番手から猛追、株価も爆上がり

    ドトールに注がれる「石丸効果」都知事選でヒモ付き隠さず3番手から猛追、株価も爆上がり

  5. 10
    まるで大使館…剛力彩芽&前澤社長の“100億円豪邸”を発見

    まるで大使館…剛力彩芽&前澤社長の“100億円豪邸”を発見