永田宏
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永田宏長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

「寒さ」が死亡数に与える影響…1月は6月の3~4割増し

公開日: 更新日:

 寒さといっても、戸外で働く人以外は、外気に当たる時間は限られています。ですから健康維持には、オフィスや自宅の室温が重要ということになります。北海道の住宅は暖房や断熱がしっかりしているため、本州や九州よりも暖かいという話を時々耳にします。東北や北陸でも、暖かい住宅の普及が進んでいるそうです。反対に南国の住宅は、夏の暑さに合わせてつくられているため、冬は意外と寒いといわれています。

 そこで都道府県ごとの1.6月比(2020年)を計算してみると、思わぬ結果が出てきました。1.6月比が最も小さいのは沖縄県(1.14)ですが、これは想定内でしょう。しかし2位以下は山形県、青森県、新潟県、北海道、石川県と続いており、寒い地域のほうが死亡数の季節差が小さくなっているのです。一方、季節差が最も大きいのは鳥取県(1.47)で、高知県、静岡県、大分県、宮崎県、和歌山県など温暖な県が、軒並み下位グループに入っています。

 つまり地域ごとの住宅事情が住民の健康に影響し、死亡の季節差にも大きな違いとなって表れている可能性が高いのです。

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