糖尿病が“治る”条件…4.8万人のデータから100人に1人は寛解、早期診断により頻度が増加
2型糖尿病において、寛解とは生活習慣の改善や一時的な薬物治療、減量などを通して血糖値が正常近くとなり、薬剤を必要とせず、血糖値が診断基準未満まで3カ月以上改善する状態を言う。研究グループは、糖尿病データマネジメント研究会(JDDM)が保有する日本の糖尿病専門医療機関に通院する2型糖尿病患者4.8万人の長期データを解析することで、2型糖尿病が大きく改善した人の共通点を見いだした。
「研究対象となったのは、登録時に寛解状態になく、HbA1cや体重を継続的に測定している18歳以上の通院患者です。薬物治療を中止して3カ月以上HbA1cが6.5%未満になった人を寛解と定義しました。その結果、4.8万人中3677人が寛解に至り、その頻度は1000人を1年間追跡調査すると、10.5人(約1%)であることが明らかとなりました」
■高齢者は過度な減量に注意
糖尿病と診断され不安になる人にとっては朗報だが、逆に「私は『40歳以上』『女性』だから寛解できないのか」と落胆してしまう人もいるかもしれない。しかし、研究チームはそうではないという。