そんな理由にだまされるとは…1人暮らしの母親がオレオレ詐欺に
「ゴールデンウイークに入る直前、母親がオレオレ詐欺に遭ったんです」
こう話すのは、大阪府在住の50代男性、Kさん。お母さんは奈良県で1人暮らしをしており、Kさんは2週間に1回くらいの割合で実家に帰っています。
「私が実家に帰ったのは、オレオレ詐欺に遭った翌日。『体調どう?』って聞くと、なんか様子が変だったんです。だから『なんかあった?』としつこく聞いたら、渋々『昨日、Y子にお金を貸した』と言い出して……」
Y子さんというのは、妹さん。神戸市在住で、夫婦で薬局を経営しています。
お母さんが言うには、Y子さんから電話があり、留守中に自宅に泥棒に入られ、たまたま家に置いていた200万円が盗まれた。そのお金は取引先に支払わなければならないもので、その支払期限が今日なのだが、どうしても工面がつかない--。
「『ゴールデンウイーク明けにはお金が入る当てがあるので、そしたらすぐ返す。お兄ちゃんに言うと怒られるから、黙っといて』と頼まれたそうなんです。お袋と妹はすごく仲がいいんですが、Y子の性格から、たとえお金に困ってもお袋に金を借りるはずがない。そもそも家に200万円もの大金を置いておくなんて不自然。すぐにY子に確認の電話をかけました」
Kさんの読みの通り、Y子さんはお母さんに電話をかけておらず、泥棒にも入られておらず、オレオレ詐欺でした。すぐに警察に伝えましたが、お母さんが振り込んだお金は返ってこないまま、現在に至っています。