承認されたアルツハイマー病の新薬「レカネマブ」ってどんな薬?

公開日: 更新日:

 アルツハイマー病の薬は長らく「神経細胞に足りなくなった物質を補う薬」だけだった。アルツハイマー病発症のいわば“下流”に働きかける薬で、症状緩和は期待できるものの、病気の進行は止められず、効果のある期間も限られていた。

 一方、レカネマブはアミロイド斑ができる過程で、たまったアミロイドβを除去する薬だ。“上流”に働きかけ、アルツハイマー病発症の流れを食い止める。ヒト対象の研究では、脳内の約60%のアミロイドβが減少したという結果が出ている。投与のタイミング次第で、認知症を発症しないまま寿命を全うできる可能性も将来的には期待できる。

 実はレカネマブに先駆けて、世界の注目を集めた薬がある。アデュカヌマブだ。

「アミロイド斑を除去する作用があり、レカネマブ同様アルツハイマーの根本的原因に働きかける。しかし大規模臨床試験の中間解析で効果なしとの予測が出て、2019年には開発中止。その後、追加データで解析し直したところ、認知機能低下抑制効果があるとなりましたが、最終的にはアメリカで21年に条件付き承認、日本では承認見送り、継続審議となり、現在は新たな臨床試験の結果を待っているところです」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    フジテレビ問題「有力な番組出演者」の石橋貴明が実名報道されて「U氏」は伏せたままの不条理

  2. 2

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した

  3. 3

    元フジ中野美奈子アナがテレビ出演で話題…"中居熱愛"イメージ払拭と政界進出の可能性

  4. 4

    中居正広氏は元フジテレビ女性アナへの“性暴力”で引退…元TOKIO山口達也氏「何もしないなら帰れ」との違い

  5. 5

    芸能界を去った中居正広氏と同じく白髪姿の小沢一敬…女性タレントが明かした近況

  1. 6

    中居正広氏と結託していた「B氏」の生態…チョコプラ松尾駿がものまねしていたコント動画が物議

  2. 7

    中居正広氏、石橋貴明に続く“セクハラ常習者”は戦々恐々 フジテレビ問題が日本版#MeToo運動へ

  3. 8

    中居正広氏が女子アナを狙い撃ちしたコンプレックスの深淵…ハイスペでなければ満たされない歪んだ欲望

  4. 9

    中居正広「華麗なる女性遍歴」とその裏にあるTV局との蜜月…ネットには「ジャニーさんの亡霊」の声も

  5. 10

    SixTONES松村北斗 周回遅れデビューで花開いた「元崖っぷちアイドルの可能性」