「ジェネリック」の急拡大が思わぬ健康被害につながる危険
患者さんが自分で自分の健康を守るためには、ジェネリックを使っていて皮膚症状や消化器症状が起こった場合はもちろん、「何かおかしい」「以前に比べて薬が効かなくなった」といった違和感があれば、担当医に「先発薬に変更してほしい」と相談してください。先発薬に戻したことで、それらの症状が改善されたケースもあるのです。医薬品不足の現状ではなかなか希望が通らないかもしれませんが、ジェネリックの有効性と安全性に対する疑問を伝えることは大切です。
ちなみに順天堂医院では、私が病院長を務めた時期にはジェネリックの割合は増やしませんでした。「先発薬と比べて効きが悪い」と訴える患者さんが多かったためです。はっきりしたことはわかりませんが、やはり添加物の違いなどが影響している可能性があるという印象です。
先発薬は2割ほど高くなりますが、ジェネリックが原因かもしれない症状が改善されるなら検討する価値はあるといえます。
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