著者のコラム一覧
池田陽子薬膳アテンダント・食文化ジャーナリスト

薬膳アテンダント・食文化ジャーナリスト・全日本さば連合会広報担当サバジェンヌ。国立北京中医薬大学日本校(現・日本中医学院)で国際中医薬膳師資格を取得。近著「1日1つで今より良くなる ゆる薬膳。365日」が好評発売中。

【クローブ】体を温める働きで過剰な水分を発散し鼻水を改善

公開日: 更新日:

 おすすめはクローブ。カレーや肉の煮込み料理によく使われるスパイスです。インドネシアのモルッカ諸島原産のフトモモ科チョウジノキのつぼみを乾燥させたもので、クギ状の形をしています。中国では丁子と呼ばれ、体を温める優れた働きがあり生薬としても使われています。冬には積極的に取り入れたいスパイスです。

 お腹を温めて、胃腸の消化機能を高める効果も大。冷えによる胃の痛み、食欲不振、吐き気、下痢にも威力を発揮します。虚弱体質の人は、おおむね胃が弱く冷えているケースが多いため、日ごろからクローブを取り入れるといいでしょう。

 カレーやシチューなどに加えると、重厚感のあるスパイシーな香りでグッと本格的な味わいになります。また、バニラのような甘く濃厚な香りを生かして焼きリンゴに使ったり、紅茶に入れるのもおすすめ。焼酎のお湯割りやホット赤ワインに加えると、おいしく温まる薬膳ドリンクになります。

 クローブの鼻水改善効果を高めるには、同じく体を温める効能がある、ネギ、ショウガなどを組み合わせるといいでしょう。体内の余分な水分を排出する豆類をプラスするとより効果が高まります。 (水曜掲載)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人今季3度目の同一カード3連敗…次第に強まる二岡ヘッドへの風当たり

  2. 2

    大阪・関西万博もう間に合わず? 工事未完を「逆転の発想」で楽しむ方法…識者が皮肉たっぷり提唱

  3. 3

    大阪万博の目玉 344億円の巨大木造リングはほぼフィンランド産…「日本の森林再生のため」の嘘っぱち

  4. 4

    “路チュー”に続き所属タレントの書籍予約トラブル…STARTO社福田淳社長は「自分ファースト」!?

  5. 5

    巨人・田中将大 戻らぬ球威に焦りと不安…他球団スコアラー、評論家は厳しい指摘

  1. 6

    平野紫耀から杉咲花に「翠ジンソーダ」キャラクターわずか1年でバトンタッチのナゾ…平野ファン大混乱

  2. 7

    プーチンだけが丸儲け…米国&ウクライナ会談決裂にニンマリのロシアが描く青写真と警戒心

  3. 8

    注目される日銀の出口政策…次は時価約74兆円のETF(上場投資信託)の出番だ

  4. 9

    大阪万博「歯抜け開幕」ますます現実味…海外パビリオン完成たった6カ国、当日券導入“助け舟”の皮肉

  5. 10

    自公維の「高校無償化」に慶応女子高の保護者が動揺? なぜだ?