著者のコラム一覧
荒川隆之薬剤師

長久堂野村病院診療支援部薬剤科科長、薬剤師。1975年、奈良県生まれ。福山大学大学院卒。広島県薬剤師会常務理事、広島県病院薬剤師会理事、日本病院薬剤師会中小病院委員会副委員長などを兼務。日本病院薬剤師会感染制御認定薬剤師、日本化学療法学会抗菌化学療法認定薬剤師といった感染症対策に関する専門資格を取得。

妊婦には使えなかった降圧剤が最近になってOKになった理由

公開日: 更新日:

 マウスでの50㎎/㎏以上の経口投与という数字は、50キロのヒトでは2500㎎相当の投与となります。このニフェジピンは、通常、高血圧の治療では20~40㎎程度の用量で使われます。2500㎎も服用したら、血圧が下がりすぎて瀕死の状態となってしまうのが容易に想像できるのです。そんな状態で、胎仔の正常な発育は望めないのは当然といえるでしょう。

 そうしたおかしな点が考慮されたのか、2022年12月、ニフェジピンの妊婦への投与禁忌が削除となりました。治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合には、妊婦や妊娠している可能性のある女性への投与が可能となったのです。高血圧の妊婦さんに使用できる降圧薬は非常に少なく、選択肢が増えるのは非常にありがたいことです。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が戦々恐々…有能スコアラーがひっそり中日に移籍していた!頭脳&膨大なデータが丸ごと流出

  2. 2

    【箱根駅伝】なぜ青学大は連覇を果たし、本命の国学院は負けたのか…水面下で起きていた大誤算

  3. 3

    フジテレビの内部告発者? Xに突如現れ姿を消した「バットマンビギンズ」の生々しい投稿の中身

  4. 4

    フジテレビで常態化していた女子アナ“上納”接待…プロデューサーによるホステス扱いは日常茶飯事

  5. 5

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  1. 6

    中居正広「女性トラブル」フジは編成幹部の“上納”即否定の初動ミス…新告発、株主激怒の絶体絶命

  2. 7

    佐々木朗希にメジャーを確約しない最終候補3球団の「魂胆」…フルに起用する必要はどこにもない

  3. 8

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 9

    フジテレビ「社内特別調査チーム」設置を緊急会見で説明か…“座長”は港社長という衝撃情報も

  5. 10

    中居正広「女性トラブル」に爆笑問題・太田光が“火に油”…フジは幹部のアテンド否定も被害女性は怒り心頭